カヴァリは雪乃の声に反応することなく


グッタリと頭を垂れ


その金糸の髪からは赤い雫が落ちる



「ユキノ!?」


バルコニーに駆け寄る複数の足音


クリスは一目散に雪乃の側に駆け寄った


「何があった?
怪我はないか!?」


「私なんかより…
カヴァリ様を!!
カヴァリ様を助けてください!」



雪乃は必死にカヴァリを指差した