「「「かわってくれ。」」」

あっという間にそう言う男子に囲まれた。

「オレが決めた訳じゃない。」

仕方ないだろと嫌々を装いながら、内心嬉しくてたまらなかった。

1泊合宿までの2週間、どうどうと二宮と話せる。

二宮を間近で見れる。


ああ、すべてに感謝したい!!


「松崎くん。放課後運営委員会があるみたい。」

そう言いながら二宮がそばにやってくる。

癖のないサラサラの髪がゆれる。


触りたい。


あやうく手が出そうになる。

アブナい。アブナい。


「わかった。」

さりげなく答える。

オレ、手を出さずに普通でいられるだろうか・・・。