きっと、いつもの癖で、 必要以上に気にしてしまう所為だ。 早く帰ろう。 そう思い、 また前を向き、歩き出そうとした。 その時、視界の端にちらっと映ったそれは 「うわっ!」 手、だ。 傘のあの上の尖っている部分に、 人間の手が、掴まっていた。