怪奇愛好倶楽部。



泡を洗い流し、覚悟を決めて目を開く……


「よかった!何も居ない!」

「ちっ」

舌打が、ドアの外から聞こえてくる。
残念がってるんじゃねーよ!




「うわっ」

「どうした?!」



体を洗おうと、ボディソープの
ポンプを押すと、予想以上に飛んだ。

それに、思わず声を漏らすと、
嬉々とした声が聞こえた。


「石鹸がすっごい飛んだ」

「まぎらわしい声出してんじゃねーよ!」



そして、何事も無く体を洗い終えた。



「よし、湯船に浸かるか」

「何のんびりしようとしてんだよ」

さっさと上がれよと、文句を言われる。

でも沸かしてしまったんだから、
勿体無いじゃないか。

ちゃんと泡が飛んだりしないように、
蓋もバッチリされている。