光の魔法を君に



鋭い銃声が聞こえ、あたしの頬を銃弾が掠った。




___よそ見をするな。




そう言っているような瞳。
怒りと憎悪。
哀しみと欲情。


いろんなものが混じり合っている。






「・・・」



足が、動かなくなってくる。
傷口が、大きくなってる。
細胞が死んでいくのが、わかる。







はやく、決着つけないと。ヤバい・・・・。



一か八か。



ジェルノアを地に突き立て、



「金銀海波!!」



あたしを中心に光り輝く波が創られる。
これは、“闇”を打ち消すもの。







「・・・・た・・す・・・!!」


微かに聞こえる助けを求める声。
目を瞑って、遮断する。




聞いてしまえば、止めてしまう





殺しはしないけれど、記憶を消させてもらう。
少しの間だけ、眠っていて。



「・・・春眠」


波に溺れゆく彼女を感じて眠らせる。
金銀に光る球の中に。
アイツが、干渉できないように。