__全て、アイツのせいだ。
__憎んでも、憎み切れない。
それが、今。
哀しみとなって溢れる。
「・・・馬鹿野郎!!」
俺はディスを怒鳴った。
応えなど返ってくることなど、無いのに。
「・・・ばか・・やろう・・・」
ディスは、父の命で殺したんだ。
そうすれば、お前は殺されずに済む___と。言われて。
案の定、アイツはディスを受け入れた。
ディスは、10何年もの間苦悩し自分を責めたことだろう。
だから、俺に殺されることを願ったんだ。
___俺の手で終わりにしてくれ。と懇願しながら
「・・・すまない。」
俺はディスに一言、謝罪をし彼を横たえる。
全て終わったら、戻ってくるから。
__お前が俺を守ってくれていたように。最後くらいは守らせてくれ。
「守珠」
丸く紅い球が彼の周りに集まり、温かな光を生み出す。
「__結」
彼の周りに結界を張り俺は駆けだす。
夢羽が走って行った後を。
これから、カタをつけなければいけないアイツの元へ。


