「おいおい、あぶねーぞ。」
すんでのトコロでよける。
「って!口調変わってる!!」
咄嗟に服をつかみ俺から離れていく。
「・・・しゃーねーだろ。これが素だからよ。」
「ぇー、似合わない。」
いそいそと服を着ながら口をとがらす。
「お兄ちゃんは、お兄ちゃんでいいじゃない。」
服を着終わった夢羽が俺に笑いかける。
「・・・思い出したのか。」
「うん・・・つい、さっきだけどね。」
俯いてしょげている。
「・・・兄って言っても血は繋がってねーだろ。」
「・・そうだけど・・・。あたしにとって、お兄ちゃんはお兄ちゃんだよ。」
___何も変わらない。
そう一言付け足した。


