「蘭!!どうしたの?」
「・・・あいつ、仲間見捨てていったわよ。」
蘭が指さした先にはあたしが樹で逃げないよう球に閉じ込めてた騎士団員たち。
「・・・どうする?」
「・・・どうしよう。」
悩んでいると・・・
「お願いがあるのですが・・・・」
「ひゃい!!!」
横から突然にゅっと湧き出てきたラウルさん。
「び・・びび・・・っくりした・・・」
バクバク言ってる心臓を必死で抑えつける。
「・・・逃がしてほしいのです。」
そして、ラウルさんは騎士団員たちを見る。
もとは、この人たちと一緒に戦っていたんだ。
いくら、傷つけないためにこちら側に入ったって仲間意識はある。
「・・・ラウルさんがそう言うのなら。」
あたしは一歩前に出て・・・
「・・・斬。」
樹の球を切った。


