光の魔法を君に



コトコト・・・




お鍋が火にかけられて小さく動く。






「・・・・夢羽?大丈夫よ、空もみんなも鈴がホントに自分の意思で裏切ったんじゃないって、思ってるのよ。けど、気持ちの整理が付かないだけ。



とても、大切な仲間なのだから、」



スープをお皿に注ぎながら微笑む。







「・・・でもっ・・・!」



じゃぁ、信じてあげればいい・・・・。
信じることで何かが変わるかもしれないのに。




「みんなはね?夢羽みたいに頭が柔らかくないのよ。」


冗談めかして言う蘭は“もう、コレ以上はヤメテ”



気持ちが見え隠れする、



「さ、はやく食べて準備しましょ。次の目的地は遠いわよ。」




あたしに食べるように促す。



スプーンをとり


「・・・いただきます。」




スープを飲む。


温かくて美味しいのに、どこか冷たい。






蘭に隠れるようにして涙が零れた。