「・・・ごめ・・・」
涙で濡れたあたしの頬を蘭は優しくタオルで拭いてくれた。
「ううん、辛かったね。」
視線を合わせず言う。
蘭なりの優しさだろう。
だって、正面切って言われたらまた、泣いてしまうから・・・。
「・・・・夢羽?夢羽は夢羽よ。
誰にでも、何にでも、夢羽の変わりはできないの。
あたしは夢羽が好きなの。泣き虫なところとか、一生懸命なところとか・・・
いつも笑ってるところ。
夢羽はバケモノなんかじゃない。例え、誰かがそう言ってもあたしはそうは思わない。
だから、もう、」
蘭はあたしに視線を合わせる。
「傷つかないで。」
あたしのほしかった言葉・・・。
何でも、わかる。蘭の瞳そう言ってる。
「・・・・ん。」


