好きになるって難しい……



言いたいことが言えなくなる



「笹原……紘と申します。凜さんの婚約者で……」



会長の挨拶を最後まで聞かず私は会場を飛び出した



好きな人が婚約するなんてみたくない




このダイヤホテルに居場所なんかない



ホテルを飛び出し家に戻っていた



「どうしたの!?そのドレス」


家には母がいて私のドレス姿に驚いた




「あ……ちょっとね」


「可愛い〜誰が選んだの?真白じゃないでしょ」


「会長のセンス」



母は流石紘くんねと何故か誇らしげだった