幸せの音が響く

『ねぇ高村っていつバイト入ってんの?』

「週4で火、木、土日が入ってるよ?何で?」

『俺もバイトしてるけどお互い入ってない日は一緒に帰ろうと思って。イヤ?』 

「とんでもないッ。でも私、今日バイトが・・」

『学校終わったらすぐ行く?』

「ううん。少しは時間あるけど」

『じゃぁさ、これから朝は屋上で放課後は図書室行こうよ。ほら、奥の閲覧室って誰もいないじゃん?だから、今日もバイトまでどう?』

「うん。私も鷹野君と少しでも長くいたいし・・」



言っちゃった。鷹野君と少しでも一緒にいたいって言っちゃった。

変に思われてないよね?


朝、鷹野君が本音で向き合いたいって言ってくれた。私の思いを全部知りたいって。

勿論、私も鷹野君と同意見。

ちゃんとお互いのことを信じて向き合いたい。

でも、それには2人の努力が必要!!待ってるだけじゃダメ!!言ってもらうだけじゃダメ!!

自分の思いを口に出さないで解ってもらおうってのがそもそも間違ってる!!


“私も、もっと一緒にいたい”

そう思うなら言葉にして自分から言わなきゃ。

言わないで“何で解ってくれないの?”なんて言うのはお門違い。

解ってほしいならちゃんと言うべきだよね?

それでも解ってもらえないなら、解ってもらうまで言う!!

私はそう思う!!



『そうだ、メルアド教えてよ』

「あ、そういえば・・」


まだメルアドとか交換してなかったや。


『よし登録完了!!今日さっそくメールする』

「うんッ」


ヤッタ。鷹野君のメルアド!!

嬉しいッ!!


『そんなに嬉しい?』

「え!?」

『今、嬉しいって声に出てた』

「ウソ!?」

『ウソ。顔で分かった♪すげぇ嬉しそうにしてたから』

「もう・・。でも嬉しいのは本当だよ」

『俺も嬉しいよ。これでどこにいても高村と連絡取れるし声も聞ける』


“クスッ・・”




2人一緒にささいな喜びを感じ、目を合わせ微笑んだ。