理性が働かなかったのかも。


 コレットはカンカンに怒り、レニオの頬に激しいビンタを浴びせた!


「何を変な事、言ってるんですかッ!? 失礼ですよォ!」


 レニオは正気に戻り、慌てて立ち上がった。


「ゴメン! 悪かった!」


「許しません! 警察に訴えます!」


「そ、それだけは勘弁して!」


 必死に謝るレニオ。


 脳裏に今後の不安がよぎり始めた。


 逮捕…


 取り調べ…


 痴漢容疑…


 職場解雇…


 回りからの冷たい視線…


 思い浮かべたらキリの無い不安の数々に頭が痛くなる。


 レニオは土下座し、何度も頭を下げた。


 だけど…