「それが、どうした?」


「って言う事は、お互い好き者同士だから一緒になっちゃうって事よ」


「…」


 言葉選びに迷うレニオ。


 確かにレニオは、コレットの事が好きである。


 でもそれって、以前の話し。


 今では思いが冷めちゃっているけど。


 グイッとレニオの腕を引っ張り、更に身を寄せるコレット。


「私の事、嫌いじゃないわよね?」


「好きだけど…」


 もちろん、嘘。

 ジッとレニオの顔を見入るコレット。


「うーん? どうしたのォ? 何だかイイ顔をしていないわネェ?」


「俺はこの前、君に卑猥な言葉を浴びせただろう? そんなスケベな男を好きになるなんて変じゃないか?」


 アハハハハ!


 コレットは笑っちゃった。


「そんな事、気にしていたんだ」


「気にするよ。君はカンカンに怒っちゃったし」


「あの時は、ごめんなさいね。
 私の友達が、勤め先の会社のエロ上司から酷いセクハラを受けたのよね。私はそのコの事を思い出して、ついついカッとなっちゃったの。ダメな女ね私って」