ドキッとした表情でコレットを見るレニオ。


 コレットもレニオを見て、互いに目が合った。


「すぐに、タオル持って参ります!


「あ、イイよイイよ。これで間に合うから」と、レニオは我に返ってシャツを拭き続ける。


「でも、せっかくのご自分のタオルが!」


「気にしない気にしない」


 一生懸命、拭いているレニオの姿を見てコレットはソワソワと落ち着かない。


「やはり、タオルを!」


「慌てるなって。ボケーッとよそ見を立ち上がった俺も悪いんだから、気にしないで」


「レニオ様は悪くありません。
 私が」


「お互い様だろう?」と、レニオはさわやかな笑顔を見せてくれる。


 え?


 何が起きたかって?


 コレットはオーダーを受けようとレニオの所へやって来た。