又、キャサリンはレニオの膝をぱちーんと叩いた。


「正直に答えたまえ、レニオ・ターニス君」


 キャサリンったら、気取っちゃって。


「まあ、多少はね」


「あるんだ、やっぱ」


 レニオとキャサリンは一緒に店を出た。


 誰もいない路地裏の通りを、心地好い風に当たりながらゆっくりと歩く。


「まだ、深く考えているのレニオ?」


「今でも怒っているだろうなって思うと、気が滅入っちゃって」


「気になるんだ?」


「うん、まあ」


「案外、神経質なのねレニオって?」


「…」


 キャサリンは励まそうと、肩をポンと軽く叩いた。


「あまり気にすると、ストレス溜まっちゃうわよ。サッサと気持ちを切り替えて、スッキリする事ね」


「向こうはどう思っているのか、気になる」