「春を、今は幼なじみ以上には考えられない」
渚にはっきりと言われた。
「でも、でもね…」
「もういいよ。分かったから。渚の気持ちは、よーく分かったから」
それ以上、何も聞きたくなかった。




やっぱり、俺たちは幼なじみなんだ。




どんなに頑張ったって。




どんなに想ったって。




幼なじみのままなんだ。




変えられない運命なんだ。





俺は渚を教室に残したまま、家に帰った。