渚は黙って下を向いている。
「渚?」
俺が渚の頭に触ろうとした時、渚は顔を上げた。
「春」
「ん?」
俺は静かに聞いた。渚は、まっすぐな瞳で俺を見ている。




「私ね、知ってたよ。春が、私のこと想ってくれてること」




俺は渚から、目を逸らすことができなかった。




知ってたのか?




俺の気持ち。




知ってて、普通に接してたのか?