今日は日直で
ホワイトボードを消している
道重くんに声をかけた。


「お、
 もう大丈夫なのか?」


近づくと
意外と背の高い道重くん。


「うん…」


じっと見つめる。

そういえば
こんな顔立ちだったかな…。


「ありがとう。

 ホント、
 命の恩人だね」

「や、別に」

「あと…」


なんとなく気まずいけど
意を決して聞いてみる。


「道重くんて、
 むかし城東医大に
 入院してた…??」


そしたら道重くん

ちょっと笑って言った。


「さぁーて
 どうでしょう?」


その表情見て確信した。

あのときの
『りっちゃん』だって。