律がいなかったら
私、きっと頑張れない。

そうじゃなかったら、
どうせ死ぬんだって
半分諦めてると思う。


子供のころから
自分の病気のコトを知ってて、
自分なりに受け入れてきた。

私は、
人とは違うんだなって。

私は、
普通じゃないんだなって。

だから周りの人たちも
私を特別扱いしてた。

これはダメ、
あれもダメ。

そうやって、
何もできないでいた。


でもね。


律は違った。

私にできることを
一緒に探してくれたし、
できるようにしてくれた。

どうしてもダメなことは
ちゃんと止めてくれた。

もしかしたら
私自身よりも、私のコト、
理解してくれてるのかも。


すごく大切な存在。

ずっと一緒にいたい。

できるならずっと、
おばあちゃんになるまで。

律が立派なお医者さんになって、
患者さん達に信頼されて、
たくさんの命を助けて…

そんな姿を
見届けたいんだもん。


だけど、本当は…
うすうす感じていた。


“あと少しの命”


そんなの、
信じたくない。

私、頑張るから。

だから神様、
もう一度だけ
チャンスをください…