今度はハッキリと。



…律?

どこ?

目を凝らして

周りを見渡す。



…律、どこ??




「戻って来い!」




その声でハっとした。

私っ…!

ダメだ。

ここにいちゃダメ。

帰らなきゃ…!


どこに行きつくか

全く想像できないけど、

とにかく、

歩かなきゃ。



海斗に背を向けて、

まっすぐ歩く。

振り返っちゃダメ。

ホントは振り返って、

いっぱい話したかった。



でも、

私には律が待ってるから。

帰らなきゃいけないんだ。



まだ

やり残してること

いっぱいあるから。