ムッとした涼我くんの顔。


「なんで…?」


なんでって…。


「熱あるから…」


「そんな理由か…」


そんな理由って…。


「絶対しちゃダメだからね!」


「ヤダ…」


な…なんか…可愛い。


てゆーか、涼我くんってこんなキャラだっけ?


絶対違う!!


「ほらっ!熱あるから涼我くん変じゃん!」


「うるせぇ」


「んっ!…んンっ…」


キスで唇が塞がれた。


私は、涼我くんの胸を叩く。


「やっ…だっ…」


涼我くんは唇を放す。


「苦しいか?」


「もうっ、熱だしてるのに!!」


「あぁ、けどお前がいて良かった…」


「話、変わってるよ!」


てゆーか、涼我くんがお礼を言った!?


「言っとくけど、もう言わねーからな」


いつもの涼我くんだ…。


「うん、私も涼我くんがいてくれて良かった」


「ばーか」


涼我くんの顔が赤い。


「好きだよ」


「俺も…」


涼我くんは赤い顔で頭をかいた。


最後は照れ屋な涼我くんだったな…。


そして、私は涼我くんにお父さんが帰ってくるまで抱きしめられていた。


END