「神堂歌子です。東京から来ました。
これから、よろしくお願いします!!」




そう言って頭を下げた途端、
黒板のチョーク入れを
尻アタックして
落としてしまったのは気にせずに
(ついでに、教室中が笑いに飲まれた
のも気にせずに)




あたしは担任に言われた 席に座った。



「なぁ、アイツうけるやんっ!」「おもろいなぁ」



そんな声が周りから聞こえてくる中、隣からは標準語が聞こえてきた。


「ねぇ、東京から来たんだよね?」

…なぜに…標準語?


あたしは首を傾げながらも質問に答えるため
うなづく。


「あたしもつい最近東京から引っ越してきたんだよね~。
あたしは椎名あんず、
よろしくね。」



ペラペラと話し出すあんずという子に
へぇー…としか言いようのないまま、見る。


「っていうかさ、この学校カッコイイ人超いるんだって!」

「…えっウソ!?」


いや、一人は知ってるけどね…てへ。と一人心の中で笑いつつも
目を見開く。