「はい…」


目の前にいる方についての記憶なんぞなーいっ!


「昔はよく遊んだのになー?もう加奈は忘れちゃったか…って無理もねぇか、」

"や、でも6歳くらいなら記憶はあるはずだけどな"
と付けたし、私を見る。


6歳?
昔…
遊んだ……っ!


「ヒロちゃんっ!?」


「正解ーっ!」


「えっえ?!どうして!?」

やっと記憶の繋がった私に今あるのは、興奮と、


「さぁーてねっ」



淡い恋心だった。