「家族?」 「うん。お兄ちゃんがね、眠ってるの」 そう言うと、その人は驚いた様に私を見た。 お兄ちゃんが亡くなるなんて、あんまりない事だもんね。 驚かれて当たり前なんだけど…。 「実は、オレも兄貴の墓参りなんだ」 「!」 その言葉に、一瞬言葉を失った。