「柚夏?
話しがある。」

柚夏の病室へ行くと
ベッドの上で
ぼーっと
外の景色を
眺めていた。


『話し?』

「落ち着いて、
聞いてくれるかな?」
遼が
真面目な顔つきで
話し始める。

「単刀直入に言うね?
柚夏ちゃんの
検査結果を
みると
柚夏ちゃんは

筋萎縮性側索硬化症
(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)
別名、ALS
と いう病気なんだ。」

『筋…萎縮性…側索
硬化…症…?』

「うん。」

『悪い病気?』

「………うん。
今のところ、
治療法はない。」

『………。』

「今、手や足が
使いづらいよね?
いづれ……、
動かなくなる…。」

『そっか…。』

「とりあえず、
病気の進行を
抑える薬を
出しとくね?」

『うん。』