僕らの妹



「剣人くん!」
そういいながら

俺と剣人を
離す、遼。

剣人は
白衣の下に
着ている、スーツの
ネクタイを
少し緩めながら、

「わりぃ。」
と 俺に謝る。

剣人は
下を向いているため
顔が見えない。
だが
多分、泣いている
んだと思う。


そんな姿を
見られたいと
思う人は
いないだろう。
その事に、
遼も気づいたらしく
剣人だけを
医局に残し、
俺と遼は
柚夏の病室へ
向かった。