「どうせ
死ぬんでしょ?
だったら
はやく
別れてあげなよー」
「だよねー。
佑くん、まじ可哀相!」
「ねー
どうせ
死ぬんだから
はやく
佑くんから
離れてよねー。」
“どうせ死ぬんだから”
頭の なかに
残った。
もう 限界。
音をたてて
崩れる
私の 心。
“どうせ死ぬんだから”
頬に涙が
伝った時
「雨?」
「きゃー。雨ー!」
「濡れちゃうから
はやく 屋根 あるトコ
行こー」
そう 言いながら
走って行く
彼女達。
天気は
私の 味方なの かな。
私の 涙を
上手に 隠してくれる。
雨は
土砂降りで
寒かったけど
病院に 戻りたくなくて
ただ
雨を浴びてたかった
のに
「柚夏!!」
そう
叫び寄ってきたのは
………佑。

