僕らの妹



「ねー。
崎野さーん、シカト?」


何?

シカトも なにも
話し掛けてるん
じゃなくて
悪口、
言ってたんでしょ?


そう 思って
出来るだけ
関わりたくない
ために
その 言葉を
聞こえない振りをして
車椅子を
動かし続けようと
してたが





『はな し て』

思い切り
掴まれる
私の左手。



「え!?

なんか めっちゃ
片言 なんですけど~。

ウケるゎ!!」

「「キャハハハハ」」



黙って 下を向く。


「ねぇ。
佑くんの事、
そろそろ
解放してあげたら?」



訳の分からない
台詞で
そう 言った 子の
顔を見る。