バスを 降りる時、
提示した 障害者手帳を
バックに しまい
車椅子を
左手で 動かしながら
病院に 戻ってる途中。
「崎野さん
じゃない?あれ!」
前方から
聞こえる 会話で
顔をあげてみると
「あ~。
佑くん と
付き合ってた?」
「うん。てか
現在進行形でしょ?」
「まだ
付き合ってんの?」
「多分。」
「え~っ!
佑くん 可哀相!」
「だよね~」
サッカー部の
マネージャーの時に
見たことが
ある 他校の女子生徒。
だんだん
その子達との
距離が 縮まり
横を 何食わぬ顔で
通り過ぎようと
した時。

