僕らの妹

優樹Side

「柚夏さ、…左手も…」

柚夏が
寝はじめて
しばらくたった時、
助席に座ってる
剣斗に
話し掛けられる。


「あぁ。
……動かなくなり
始めてるな。」


メールを
打つスピードが
いくら 左手だと
言っても 遅すぎた。


「母さんが
最期に 言い残したの
あったじゃんか。
《幸せになれ》
って。

柚夏に とってさ
幸せって
何なんだろうな?」

剣斗に
そう 言われて
口ごもった 自分がいた。

柚夏に
とっての
幸せ……。


何なんだろう。


ミラーを
通して
後部座席に
寝ている
柚夏を見ると
昔と なにも変わらない
柚夏が
そこに
眠っている。

穏やかな
寝顔で
幸せそうに…