『離して。』
「離さない。」
佑を睨み、
『離して。』
もう一度、
同じ事を言う。
「離さない。」
『離して!!!』
佑が掴んでいる
私の左腕を
精一杯、
振り払うが
びくともしない。
『離して。
死なせて。』
「死なせない。」
『何も知らないくせに。
偉そうな事、
言わないで!!
もう、疲れたの。
もう、
生きてたくないの!
だから、
楽にさせてよ!』
「…っ」
一瞬、緩んだ
佑の手。
その間に
また 剃刀を
右手に当て、
切ろうと
したものの
「やめろ!」
私の左腕を
確実に掴みながら
抱きしめられる。
『やめて。』
「やめないし、
離れない。」
『邪魔しないでって
言ってんの。』
「死なせない。」
私を抱きしめる
強さが 増す。
『っ…
………離して。
はなしてぇーーー』

