「私に反論をしたあの学者、良い度胸だ。私が今日ロケットを打ち上げたい理由は、生命体の生態を知る事や、今日が地球に生命体が送られてから一年経った日だからという馬鹿らしい理由ではない。」






研究員は別室で呟いていた。






「本当の理由は、ロケットを打ち上げ生命体を攻撃し、もう二度と地球に上陸させない為。……その勇気がたたえられ一躍私は地球の英雄だ。」






とふざけた事を言っている。






「だが念には念だ。兵の開発にも専念しなければ。皆からの信頼が欠けてしまう。」






研究員がさっき討論会議室で言ったことは嘘っぱちで唯一兵の存在だけは本当だったようだ。






だが、研究員の思惑はそう上手くはいかなかった。