(《未知生物ブラッド》が進化したと言うのか?……そんな馬鹿な事が。)









研究員は第一倉庫の入口を出た。









「何処に行く、益川。」









「……“兵”造りだ。お前たちも兵造りを手伝え。」









研究員は言った。









そして研究員は廊下を歩いていった。









「……益川さん、何が言いたかったのでしょうか?」









「さぁな、この状況を読んでそう言ったのか。……それとも、別の目的か。益川の事だ、信用が出来ないのも無理も無いか。」









学者と牧林は慶縞の腕を持ち、それぞれの肩に回した。









「………!資料、忘れていませんか?八代さん。」









「こんな状況だ、きっと立木も許してくれる。」









長い廊下を慶縞を運びながら歩いて行く。









今の外の現状は、隕石が落下したことにより某学校の芝生に穴が空いている。









まだ町には被害は出ていないが、《未知生物ブラッド》が出て来てもおかしくはない。









「対生命体用ロケットが通じなければ、兵造りに専念すれば良い!」









研究員はうっすら笑みを浮かべながら、別室に戻った。









「奴等もきっと手伝うだろう、この状況下だ。」