その場が慶縞の発言により、一変した。









「……討論会議室での対論、理解が出来ませんでした。」









慶縞の横で焦りの表情を浮かべているもう一人の生物研究員の《牧林》は、慶縞に言った。









「おい慶縞、何言ってるんだ?……理解しがたかったのは、益川さんの方だったぞ?」









牧林は研究員を見た。








「…おい、そこの背の高い生物研究員のお前。聞こえているぞ!」








研究員は牧林に言うと、立ち止まった。









「……何を止まっている、益川。」









学者は後ろを見て言った。









「………生物研究員の慶縞とやら、上にあるのは何だ?」









全員は天井を見た。