学者は、研究員の理解しがたい発言に疑問を抱いた。









「……何がそういう事なんだ?」









研究員は、学者の質問に答えた。









「いや、長年の研究を経て開発したこの私のロケットが《未知生物ブラッド》に命中しない筈が無い。」









「……要するに、何が言いたい?」









研究員は続ける。









「………何が言いたいか、それはこの近辺に奴が隕石に紛れてもう潜んでいると言う事だ。」









学者は床に手をついた。









「………そんな事が、そんな事があるのか!」









「……前例は無い。奴が進化したか、あるいは裏がいるか。」









研究員は続ける。









「どちらにせよ、私の責任だ。この近辺に多大な被害を与える可能性をつくってしまったからな。」