学校なんか全然楽しくない。


絶対皇ちゃんといた方が楽しいよ。



「おはよ、詩織」


「おはよ―…」



唯一学校に来る元気を与えてくれてるのは親友の、前田愛結(まえだあゆ)だ。



愛結は小学生の頃からずっと一緒にいて皇ちゃんとも何回か面識はある。


中3の時、皇ちゃんの会社の近くの高校を受験すると決めたとき、愛結はわざわざレベルを落として同じ高校に入ってくれた。




「ちょっと、あからさまにしょんぼりしないでよ」


「して!!……る、よ」


「してんのね」