まずね、あの腕から抜けようとしたら抜けれるんだよ。
わざわざあんな大きな声出さなくったって良かったんだよ。
でもちょっと期待してた。
「離さない」って言ってくれるの。
こんくらいの嘘
許してね。
「できた、のか…紹介して」
「…いや」
「本当はできてないんじゃない?」
………ギクッ
なんかちょっとバレてる…?
「嘘なんかつくわけないじゃん!!だいたい、皇ちゃんに紹介する義理ないよっ!!!」
「ある」
「ない!!!!」
「だって…」
だって……?
無駄だと分かってるのに少し期待してしまう。
「……だって」
「な、に…」
「俺達風呂一緒に入った仲だろ!!!!」
「…………死ね」
