血の記憶



「まだ、やらなきゃいけない事があるのよ……さよなら」


さよなら?

その言葉に触発されて彼女と過ごした日々が蘇り、

凄い速さでめぐってく……

オレは彼女の名前を呟き、

まっすぐ長い廊下を走り去る、

彼女の後ろ姿を見送った。