「慧吾てれんなよ―っ!」 「は? くっつくな、キモい」 また絡んでる。 本当、バカだねハル。 ……でも、みんなといるときの 慧吾って、なんか不思議と怖くない。 なんか、柔らかいっていうか…。 力抜けてるっていうか…。 あたし、今の慧吾って 意外と好きかもしれない…。 あっ! そういう好きじゃないよ!? 友達としての好きだよ!? ――……って、誰に向かって 否定してるんだ、あたしは…。