隣の狼にご注意を♥




「あたし高校デビューで
 この学校に誰も知り合い
 いないんだよねっ」







「えっ…? あなたも?」








あたし以外にも高校デビューの
人がいたなんて…。
しかもこんな美人さんがっ?!








「それじゃあ、あなたも?」









「…うんっ。
 あたし、黒川椎菜」







「椎菜かぁ…。
 じゃあ、しいって呼ぶねっ!」








…しいかぁ。
ニックネームつけられたのなんて
初めてで、なんかむずがゆい感じ……。










「うんっ! よろしくね。
 あこちゃん」








「亜子でいいのに。
 まぁいいやっ!
 よろしくね。しいっ!」







そうやって話している
自分たちがおかしくて、
あこちゃんとふたりで笑った。






笑っていると、
「自分たちの教室に移動
 するように」という
放送がかかり、まだ少し
笑いながらも、教室へと向かった。