隣の狼にご注意を♥




「あなた、本当に川崎くん…?」







「あ゛? そうに決まってんだろ。
 他に誰がいんだよ」








「…川崎くんって、もっと
 王子様みたいな人じゃ……?」








あたしの予想的に、もっと紳士で
優しい王子様みたいな人かと…。







違うのか?








「ぷッ、妄想のしすぎでしょ」








今、ぷッて。
ぷッて笑ったよ、この人。









「あんた、隣の席の黒川椎菜でしょ?」








「そ、そうだけど…」







あたしの名前知ってたんだ。
なんか意外。
もっと遊び人で女の名前なんて
憶えない人かと思ってた…。





ちょっと失礼だったかな?





「この前俺のことジッと見てたよな?
 俺のこと好きなの?」










―――……は?
何言ってんのコイツ。


超自意識過剰。