ギィ――――………。
少し重い、
大きな扉を開いて、中に入る。
わあぁ―――っ!!
あの庭見てたから、
少しは予想してたけど、
予想を越えるすごさに、
口が開いたまましまらない…。
「1億円…。
すごいわね……」
「うんっ。
すごすぎだよ――……」
一歩寮の中に入ると、
まるで高級ホテル。
超広い玄関に、大きな下駄箱。
下駄箱にはひとつひとつ名前が書いてあって、
自分の名前が書いてある下駄箱に靴を
おいて、スリッパに履き替える。
用意してあったスリッパは、
赤色のふかふかスリッパだった。
「あたし、203号室だから
しいとは反対方向だね。
じゃあ、またあとでね」
「えっ? 反対方向?!」
「そうよ。
看板に書いてあるじゃない」