流れるように話すお姉さん。
スッと入って来る綺麗な声。
お姉さんの声は、
あたしの頭の中に入ったまま、
外に出て行くことはない。
顔も綺麗で声まで綺麗…。
ますます憧れちゃうなぁ……。
「このカードをなくすと
2度とカードを発行できなく
なるので、気をつけて下さいね」
「は、はい……」
にこっと笑ったお姉さんに、
ますます目をひかれる。
あっ!
勘違いしないでねっ!
あたしそっちじゃないから!!!
こんなに綺麗な人見るの
初めてで、驚いてるだけだからっ!!
その後も寮でのルールなど、
詳しく説明を受けた。
「…じゃあ行く?
1億円の寮にっ」
ニヤッと笑いながら、
あたしの背中をたたくあこちゃん。
「…うんっ!
行こうか。お城へっ」

