大きな庭を抜けると、
前には受付のような場所。
「ここで部屋、1日の流れを
確認してから、寮の中へ
入っていただきます。
お名前をどうぞ」
芸能人にも負けないほどの
美人なお姉さん。
でも、この顔どっかで見たような…。
「…あの~、どうかしましたか?」
「えっ? あ、いえ! すみませんっ。
あたし、黒川椎菜です」
あまりの綺麗さに見とれすぎちゃったっ。
「黒川椎菜さんですね。
お部屋は102号室になります。
こちら、お部屋のキ―です」
そう言ってわたされたのは、
102 黒川椎菜と書かれた
クリーム色のカードだった。
「このカードをセンサーにかざせば、
部屋の鍵が開きます。
あと、オートロックになっているので、
部屋を出る際は必ずこのカードを
お持ちください」

