「そうか……。
寮に行っても、友達と仲良く
するんだぞ」
「お父さん…、ありがとうっ!!」
あたしはお父さんに頭を下げて
お礼を言って、寮に入る準備を
するため、一目散に階段を上り、
自分の部屋に入った。
リビングからは、
「勝手にしろっ!」という
お兄ちゃんのどなり声が
聞こえたけど、寮に入れるのが
嬉しくて、そんなの気にしなかった。
中学のころとは違う。
あたしは、生まれ変わったんだっ!!
そうだっ! あこちゃんに電話!
―――プルルルルッ…。
「もしもし?」
「あ、あこちゃん?
あのねっ、寮に入ってもいいって!」
「本当っ?!」

