「え? 慧吾?」
突然のことで、大きな目を
パチクリして驚いているあこちゃん。
その間抜け顔に、
思わずプッと笑ってしまった。
「2人と組めたんだよ。
あこちゃんが囲まれてる間にっ!」
「そうなの?
良かった――っ!」
ホッとした顔をするあこちゃん。
1人で男子に囲まれたのが、
よっぽど怖かったんだろう。
まぁ可愛いから、仕方ないけどね。
「よ――しっ!
もう全員グループ作れたなっ。
他のクラスのメンバーは、
今度一覧表にして配るから、
楽しみにしとけよ―――」
ふぅ…。
ちょっとの時間だったのに、
すっごい体力使った気分。
毎日あんだけ女子に囲まれてる
慧吾たちって、凄いと思う。
そんな人をホレさせるなんて…。
無理にもほどがあるんじゃないかと、
最近自覚してくるようになった。

