高校2年の春。


日野明花李(ひのあかり)はこれから出会う運命を夢にも思わず、明るく友達と2年になったばかりの春をワクワクしながら登校した。





当時、明花李には1個年下の彼がいた。



中学の時付き合っていた彼だ。


彼はこの春。あかりと同じ高校を受験し、入学。


これから同じ高校に通えるのだ。



あかりは彼が同じ高校に入ってくる事を嬉しく思っていた反面、友達ができるか、先輩として不安も抱いていた。



そんな時、あかりの心配はすぐに安心へと変わった。




彼が沢山の友達と楽しそうに、学校の門の近くの木の下でたわいなく話していた。





そこで目にした一人の少年。




これから、その少年との長い長い悲しく切ない壮絶なストーリーが始まるなんて、誰も想像していなかった。