I don't like you.

「行こう」

俺の教科書のある場所まで案内係としてついて来てくれるらしい。

だが、ぶっきらぼうにも程がある。

仮にも転校生だぞ?

そんな適当にあしらうもんなのか?

何か悔しい。

手の平で転がされている感じがする。

「あのさっ!」

廊下で勇気を出して声をかける。

「何?トイレならあそこ」
そう言いながら指さした。

「…じゃなくて、名前…何?」

いかにもうっとうしいとでも言うような目でこっちを見る。