*Said of Saki Kizaki

季節の変わり目の独特の匂いが鼻を掠める

琉のこと大好きだから離れていかないでほしいよ
どうすればいいの。
琉、今頃ゆりちゃんと一緒なの?

―バタン

屋上のドアの開く音がした。
どうしようだれかきたみたい。


不意に後ろから抱きしめられる。
背中に感じた温もりと、お腹に回った腕は、

「りゅ、う?」

愛しい人のもの

「泣かしてごめんね」

ゆりちゃんと一緒なんじゃないの…?
なんで、迎えに来てくれるの。

あたしは琉の方に体を向ける。

今ならちゃんと話せる気がするの






.